ウマ娘流行って、リアル競馬も流行りはじめ、
今週4月11日(日)には桜花賞がトレンド入りに。
そんな中で、3月末のこのツイートが僕の中でずっと気になっていました。
ウマ娘から、ついに引退馬支援の流れまでに漕ぎ着けてるの感動する。もしウマ娘から競馬に、そして引退した馬の行く末が気になった方が居たら、是非体験乗馬をして、そして続けてみてください。乗馬人口が増えればそれだけ引退馬の支援先が増えるのです、乗馬クラブで働く人間の、願いです。
— cry (@suzukacry) 2021年3月30日
なるほど?と思い。たしかに、引退した後の馬はみんなどこに行っているんだろう?
というのは気になっていた。
なので、さっそく地元の近くの乗馬クラブへ行ってみることにしました!
・乗馬クラブへ行く前に
わからないところは問い合わせましょう!
どこもかなり丁寧な対応をしてくれるところは多いので。
また、乗馬クラブにも色々種類があり、一回限りの初心者限定のところもあれば、
一回体験したのち、さらに興味がわけば今後自由にホーストレッキング(外で、他のサポートなどを付けずに一人で広いところを走らせることができる)ができるように、ある程度の資格を学ばせてくれる本格的なところもあります。
僕が今日行った「クレイン福岡」は後者になります!
ちなみにホーストレッキングには乗馬ライセンス4級がいるらしい。
(追記 2021/4/13)
クレイン福岡のようなところは、あくまでも「乗馬クラブ」なので、定期的に通おうか考えてるけどちょっと試してみようかな、という感覚です。なので、定期的に通うかは考えてなくて、ともかく経験してみたい!という場合は、牧場などもう少し観光寄りの一回限りメインのところの方がいいかもしれません!
・乗馬クラブレポ~クレイン福岡~
・職員もウマ娘を知っている!?
さて、さっそく来ました、乗馬クラブクレイン福岡。
海沿いにある乗馬クラブで、福岡市中心部から船で15分ほど。
早速中に入るところで、この白い柵の中では、最初来た時は馬が障害物を乗り越え走っていました!
が、「馬は大きな声に驚きます。静かに通りましょう」という
看板が立っていたので、「写真もどうなんだろ…?」と思い少し控えました。
(※なのでこれは帰りに撮った写真。大きなシャッター音や、フラッシュで驚かせなければ、大丈夫だと思います)
で、中はこんな感じでした。
逆光で見えませんが、光の向こうは海!!
手前側が初級、その先が中級、そしてその外(逆光で見えないところ)が
上級者で、なんと海沿いで馬を走らせることができるみたいなんです!
いいな~~~。
それで、最初は注意事項の説明から入り、馬の危険性と、馬に対してどう接するべきかという基本を押さえたのちに、乗馬の準備へ。
「何をきっかけに来られたんですか?」
と聞かれたので、
「競馬に興味があって…」
とふわっとごまかしていたのですが、
話を掘り下げられたので、
「実は、競走馬をモチーフにした作品があって…」
という話をしたら
「ウマ娘ですよね?」
と向こうからツッコミが入りました(笑)
「今何育ててますか?」と向こうから聞かれたので、
「トウカイテイオーです」と答えたら
「トウカイテイオーの子供もここいますよ!!」と言われて
マジ!?!??!とテンション上がりまくりでした。
話によると、ウマ娘の話が結構既存会員の話の中でも出てきたりして、
今まで乗馬だけやっていて、競走馬のことはしらーん、という人も知るようになってきて、特にここでは女性の人気が増えてきたそうで、女性と年配のおじさんが歴代の競走馬について話したりする光景が見られるようになってきたそうで…。
「トウカイテイオーの声めっちゃ好きって女性もちらちらいて、machikoさんかわいいですよね~」とまで言っていたので
「こ、こいつできる……」
となってしまいました。
(こちらから「ウマ娘」のワードを出さずに色々と話が出てきたのでびっくりしました)
なかなか、競馬関連の作品でここまで盛り上がることはあんまりないそうで、あからさま「新規入会者がめちゃくちゃ増えました!!」というほどの勢いはまだ来ていないそうですが、明らかに作品の話題が新規希望者や既存会員の中で増えてきているとおっしゃっていました。
ちなみにここには、他にはティエムオペラオーやアグネスタキオンの子供もいるそうで!
ますます楽しみになってきました。
・いざ乗馬
ここからがメインなのですが…。
初めてということで、スマホをポッケに入れて、落としてしまったり、
それで馬に踏まれてしまったりすると不味いということで、
ここから先は持ち込み×。
慣れてきたら写真は撮れるかもですが、今回はいったん写真ナシでありました。
ヘルメット、ブーツ、落馬時の衝撃吸収のジャケットを身に付け、いざ乗馬!
馬、デカい!
馬、めっちゃサラサラ!
馬、めっちゃ柔らかい!
が最初の感想です(笑)
馬でかいのはそりゃそうですが、毛並みがめちゃくちゃサラサラで、素手で触らせてもらったのですがめちゃくちゃ気持ちいい……しかも足の筋肉もめっちゃ柔らかい…
和む…。
と、少しスキンシップを取った後に乗馬へ。
けど最初は、乗って手前の円をぐるぐる回るだけです。
ええっ!?それだけ??
と思うかもしれませんが、
めちゃくちゃ難しいです。
なんせ馬は体高が160~180cmぐらいあるので、乗った時点で視点めっちゃ高いです。
その上、馬めちゃくちゃ揺れます。すっごい揺れます。
なんてったって生き物なので。
職員さん曰く、まず
・馬が静止状態で乗る
・馬が進む
の2つがあるそうで、
乗るだけで「ギャー高い!!!!」ってビビっちゃう人もいるし、
そのあと進みだしたら「ギャーめっちゃ揺れる!!!!!!」ってビビっちゃう人もいるらしいです。
ともかく乗ってみると、まあまあ高い。けれども、馬は結構初心者向けでおとなしいお馬さんだったので、馬もゆっくり歩いてくれました。
(※乗った馬の詳細は後述します!)
僕は元々サイクリングなどで体幹があったのか、「初めてなのに結構いけますね~」と言われて、歩いたり、そのまま手を離したりしても全然大丈夫でした。
・意思疎通ができると嬉しい
写真があんまり撮れなかったので、馬の教科書を使いながら説明を…。
乗ったときの景色はこんな感じ。
で、左に曲がりたいときは左にたずなを引き、右に曲がりたいときは右に引きます。
(画像に書いてある「開き手綱」と「押し手綱」はまたちょっと違う話なので、イメージとしての参考程度に)
それで、先ほどの円状のコースをすこし改造し、真ん中が通れるようにしました。
そうすることで、まっすぐ進ませるか、左に曲がるべきか、選択肢ができますので、それを馬に指示することで、指示を聞くかどうかを試すことができます。
最初、左にたずなを引いて、途中で左に曲がらせていたのですが、3~4周ぐらい同じことをすると…
こっちをちらっと見てきて
と、言わんばかりに、こちらを見て、なんと先に左に首を傾けてくれるのです。
なので、そこまで強くたずなを引かずに、少しだけクイっと引くと、そのままスムーズに左に曲がってくれました。
こうやって意思疎通が取れた!と感じるととても楽しかったです。
所々で、馬を褒めたのですが、めっちゃ褒めた時はあからさまテンション上がったというか、歩行ペースと動きがめっちゃ激しくなってました!
そうやって、ちょっとしたことで、馬の意思が読み取れるようになると楽しかったです。
ちなみに、馬を褒める時はめっちゃバシバシ叩いていました。
「大きな音じゃなければ、触感には鈍いのでバンバン叩かんと気づかんですよ~」ってバシバシ叩いてました、職員さん。
鞭とか痛くないのかな~と思ってたけど結構そこは頑丈なのね。
・引退馬の行方
・乗った馬の詳細
乗った馬は「フラッピー」という名前でした。
競走馬名?は明かしていないのかアレでしたが、
両親の名前を公表しており、かつ
「天皇賞(秋)で2位になったペルーサって馬の兄弟なので、結構すごい馬ですよ~」と言っていた情報から、彼であることが分かりました。
カレンダーマーチ。
2勝はしていますが、G1、G2どころか、ウマ娘では初級ともいえるOP特別への出走もなく、引退していった馬です。
ウマ娘には輝かしい馬がたくさんいますが、その陰でこんな馬がたくさんいるんだろうなあと思うと少ししんみりしました。
競走馬としてはダメダメな成績。
競争馬の種馬としてはとても活躍できないでしょうし、だからこそ競走馬の受け皿としてこういった乗馬クラブがあることは容易に想像できました。
このカレンダーマーチ、もといフラッピーくんはめっちゃ優しくて、先ほど述べたように察してこっちみてくれたりするし、しかもレッスン時間終わる10分くらい前になるとしきりに止まってトレーナーさんを見つめだして、それについてトレーナーさんは
「あー、これ「もうレッスン終わりじゃね?」って訴えてるんですよ」
って言っていました。
しかもレッスン終わりにトレーナーさんと話していたら間に入ってきて「なでろ~なでろ~」と言わんばかりに頭を押し付けてくるかまってちゃん。
そういう可愛いところがありました。
それですっかり愛着がわいてしまい、また次も行くことにしました。
・みんなも乗馬をやって引退馬を支援しよう!
ウマ娘から、ついに引退馬支援の流れまでに漕ぎ着けてるの感動する。もしウマ娘から競馬に、そして引退した馬の行く末が気になった方が居たら、是非体験乗馬をして、そして続けてみてください。乗馬人口が増えればそれだけ引退馬の支援先が増えるのです、乗馬クラブで働く人間の、願いです。
— cry (@suzukacry) 2021年3月30日
さて、冒頭の話に戻りますが、競走馬には、彼のような馬――残酷な言い方をすると、競馬史には何も残らないような馬ーーがたくさんいるんだろうなと気づかされました。
彼の競走馬時代の写真も、今ネット上では探しても全然見つかりません。
シンプルに、
・ウマ娘の血筋に触れられる!!
・ウマ娘で気になったけど実際の馬ってどんな感じだろう?
とか、気軽なきっかけでいいと思います。
それでまずは体験乗馬をしてみて、ぜひ馬の良さを楽しんでみてください。
それがまわりまわって、引退馬を支援することにもなり、新たな競走馬が生まれるきっかけにもなると思います。
僕は、ウマ娘関係なしに単純に乗馬にハマりそうです…(かわいいし、運動になるし…)
体幹めっちゃ鍛えられるそうなので、1日中乗馬してたら職員さんたちでも筋肉痛になるそうで、ウエストめっちゃ痩せると言っていました。
↓今回お邪魔したクレイン福岡