はいどうも。ネット使って16年の者です。
まあ長く使ってるからなんやねんという話なのですが。
でもここ最近思うことが。
Twitterでよくわからない情報のRTがめっちゃ回ってくる
僕からすれば「おいおい」みたいな信憑性のツイートが回ってくる。
なので、そこの情報に関して色々書きたいと思います。
以下ざっくりとしたブログの目次。
前半:デマツイートそのもの、あるいは間違ったツイート、間違えやすいを取り上げます
後半:それを踏まえて実際の震災時のツイートを見ていきます(2016年、熊本震災当時)
震災情報の見分け方に関しても記載しているので、それだけ知りたい方は前振りはちゃちゃっと読み飛ばしちゃってください(下の方に書いてます)。
まあ、できれば全部読んで、情報の扱い方をしっかり意識してほしいですが(笑
・緊急時はウソ情報・誇張された情報が広がりやすい
今震災ということで、情報の確度がしっかりしていない情報がたくさん流れてきている。理由としては①報道だけでは足りない、素早い情報を人々が求めている②何かを批判(特に震災の支援に関する障害になる行為に関しての批判)する記事に対して、ヘイトが集まりやすい
まあこの二点でございます。
素早い情報がSNSで流れてくることに関しては、何とも言えないところではあるんですけどね。被災している人々からすれば、命にかかわるわけで、誰でもつぶやけるSNSで情報共有するのは助けになることがありますから。
でも被災者(あるいはその関係者)以外の人々ぐらいは、そういった情報に冷静になっていただきたい。
不安になると人々は藁にもすがる思いで情報にしがみつきます。それに情報ソースがなくとも、その情報が自身を助ける可能性が少しでもあるなら、引き寄せられてしまう。だからこそ、そんな被災者の人々に、我々がゴミみたいな情報投げてたら最悪ですよね。我々が冷静でなくてどうする。我々が情報を精査して、被災者側を安心させなくてどうする。我々がいらん情報を信じて、広めて、積極的に被災者を不安に追い込んでどうする、って話なんですよ。特にヘイト記事とかね。
我々が騙されないため、というのはもちろんですが、我々が被災者と情報源の間に入って、アホみたいな情報のフィルターになれたらいいですよね。
というわけで、見極めるために必要なことを書いていきたいと思います。
①信頼できる情報元を持つこと
まあ見極める方法、ではないですが、一番大事なのはこれです。インターネットなんてどこぞの人間が情報を発信しているか、わかったものではありません。画面の向こうでどんな人間が情報発信しているか分かりません。
なので、わからないうちはNHKの公式アカウントだとか、政府機関のアカウントとか、そういう信頼できる情報元だけを調べることです。
慣れてきたら、普通の一般人の中でも、まともな情報を発信している人がいたりして、そういった人を見分けられるようにもなってきます。ともかく、困ったらここ、みたいな情報源を持っておくことが重要です。
②①以外の情報は全部疑ってかかれ
最初はこれめっちゃ大変だと思います。だってそんな情報、めちゃくちゃ大量に流れてますからね。でも正直、①でも言いましたが、ネット上ではほんとに誰が情報流しているかわかったもんではないので、そのくらいの気持ちでないとウソ情報に流されます。
「でも見極め方わかんねーよ」
という方に、とりあえず何個か実際のツイートを例に、見極め方、情報元の探し方を書いていきたいと思います。いい教材が見つからなかったので、震災と関係ないツイートがいくつかありますがご容赦ください。震災関連に絞って判断したい人は、下二つはちょちょっと飛ばし読みしてオーケーです。それよりさらに下の方に特に震災関連のツイート扱ってます。)
(※あくまでも”この情報に疑ってかかれるかどうか”を確かめるための資料に使うだけであって、以下に上がったツイートが批判されるべき、という意図を含むわけではないのであしからず。特に僕は、情報はこちらが見極める力を持つべき、と常々思っているので、確度の低い震災情報のツイートに関しても、善意から来たツイートや、大多数に発信するつもりがなく呟いたツイート、などがあると思いますので、悪意のあるデマツイート以外は批判するつもりはありません。ご理解ください)
福岡震度7について
— いぶ Aqours応援団 (@M_tunayoshi_K) 2016年4月15日
ほぼデマです福岡の皆さん安心してください!
でもまだ余震のおそれもあるので気をつけてくださいね!#福岡地震#福岡震度7#拡散希望 pic.twitter.com/1qjDnfgqFX
ここで取り上げるのは、このツイートに掲載されている画像のツイートですね。一時期話題になりました。
(2019/1/3 更新 元ツイート消えてるのかな?ここには「福岡で震度7がきます!」と書いているが根拠のないツイートが貼られておりました。)
このツイートはそれをデマだと指摘するツイートですが、大元のツイートは、一体どこが信憑性がないのでしょうか?
・情報元がわからない。
ここですね。情報元がわからないものはまず疑ってかかるべきです。こういうときは、ちゃんと情報源を辿り、いつ、どこから発信された情報なのかきっちり調べましょう。素人の言うことを真に受けない。
大元のツイートは、いつ、どこの放送局で、どこの発表の情報なのかがさっぱりわかりません。そこで先ほどの①を活用して、信頼できる情報元である気象庁の情報を覗いてみますが、そんなことは発信していない。よってこの情報は信憑性がない、と切ることが出来ますね。
ではもうちょっと詳しいやり方に触れていきましょう。(以下二つ、震災と関係ないツイートです)
普通に散歩できない時代になったのね pic.twitter.com/0XS8pQGO7v
— つき@幼女をこよなく愛する勢 (@tuki_yuzu) 2014年10月15日
このツイート、一時期流行ったかなり巧妙なツイートなんですが。一見ほんとにニュース画像を呟いているよう。どこに疑う要素があるのでしょう?
・いつのニュースかわからない。
・情報元がわからない。
さっきの地震ツイートと同じく、情報元がわかりません。
まあこれは有名なので調べればすぐ出てきますけど。
↑これは一例です。ニュースの文言、内容を色んなワードで調べてみましょう。困ったらGoogle画像検索などを使用して、ツイートされた画像を探しましょう。
調べたら、このツイートの画像は創作動画であることがわかりました↓
では次です。
吉田茂元総理大臣が将来の幹部自衛官に対して贈った言葉
— 元自にーさん (@motoji23) 2016年4月21日
自衛官なら知っておいてほしい。
感動したら拡散してください。pic.twitter.com/EOKtTaOkzY
これも同様に、情報源がわからないですよね。いつ言ったか、ということも不明確。
なので先ほどの例をもとに、検索してみます。
これで調べると、どうやら防衛大学の卒業式に吉田茂が発言した内容みたいですね。
これはちょっと難しいんですが、調べているとこういうサイトが出てきます。
この文面の最後のほうに、
・・・・・引用ここから
「君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり、歓迎されたりすることなく自衛隊を終わるかも知れない。非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。しかし、自衛隊が国民から歓迎され……」
・・・・・引用おわり
〔出典:平間洋一.大磯を訪ねて知った吉田茂の背骨.歴史通.2011,No.13,p.176-184.から〕
とあります。引用された書籍名もしっかり記載してあって、これで情報源がはっきりわかりましたね。ちなみにこのインターネットサイトは「レファレンス協同データベース」と言って、国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。国立国会図書館が運営しているサイトなので、このページ自体も信頼できますね。
時間があれば大元の情報源である雑誌の信頼性も調べたいところですが、それは時間がかかってしまうので、ここまで調べられれば文句ないでしょう。
ようは「素人の呟いている情報は、最終的に正しくても確実さを求めるには時間がかかる」っちゅうのがポイントです。
「なんや、素人でもちゃんとしたこというとるツイートあるやん」とか思うかもしれませんが、それを確認するのが時間かかります。そんならもう大本のちゃんとしたアカウントから出ている情報見た方が早い気がしますね…
(以下震災関連のツイートの見分け方)
さて、では実際の震災関連のツイートを使って、もうちょっと実践的な情報の見分け方にまいりましょう。
余裕のある人は、今まで紹介したやり方でも問題ないと思います。
けども、震災関連だと、「そんなん調べてる暇ねーよ!!」となることがありますよね。特に被災者の方々。
ですので、「100%本当とは言い切れないが、信用に値する情報」の例をあげておきます。
とのことです!あしたもやっているそうです!知り合いがいっているらしいので熊本近辺の方熊本のかたよかったら#拡散してください!#熊本地震 pic.twitter.com/pP0FG7RTTP
— 萩本翔太 (@st_1213) 2016年4月20日
この情報。情報源は記載されていません。
しかしポイントがいくつか。
・情報がかなり詳細に書かれている(詳細な時間や配布量の記載)
・細かい情報を知りたい場合、自分で調べられるようになっている。
特にポイントなのは後者です。
このツイートは営業している銭湯の情報をツイートしていますが、それぞれの銭湯の連絡先や場所をしっかり明記してありますね。これで、この情報がウソかホントかも確かめられますし、もし仮に状況が変わった場合でも、自分で確かめることが出来ます。情報発信主が、発信に関して気を遣っていることがわかります。
しか、安心はしないように。気になるのは巡視船の情報。
こっちは確かめるための連絡先や、どこの巡視船が行うか、また、日にちなども書いていませんね。このライン画像がいつのものかもわからない。
まあグーグルで「巡視船」と入力したら、巡視船という名称のものは海上保安庁のものしかないということはわかるので、海上保安庁のツイッターを覗いてみます。
どうでしょう。確かに、8時~20時に支援を行っていた日もあるようですが、日によって給水・電源供給・入浴支援時間が違うことが分かりますね。あのツイートが回ってきて、その日の情報かとそのまま信じ切ってしまったら、支援を行っていない時間帯に行ってしまうことが起こってしまいますね。
読み飛ばした人はまた読み返してほしいんですが、見極めるポイント①にも書いたように、こうやって信頼できる情報元をきっちりたどる、ということを常に意識することが大事だと思います。
ここまで読んで、特に被災者の方はこのようにも思ったんじゃないでしょうか。
「いやいや、じゃあ政府機関とか、信頼できる情報源からの発信が間に合わない情報はどうするの?調べても出てこない場合とかさ」
この場合でも方法はあります。
・よくわからない情報でも、色んな視点からの発信源が大量にあれば、情報の確度は上がる。
例えば僕は被災者ではないですが、前震が起こったすぐ後に「熊本城の石垣壊れた…」というツイートがいくつか流れた時に「ほんとか?」と思いました。事実、原発が燃えただとか、ライオンが逃げ出したみたいなデマも流れてたみたいです。そういうデマツイートは、調べてみると、全くおんなじ画像が使い回されているので、すぐにわかります(こういうときも、google画像検索が便利)。
しかし、熊本城の方は、ツイッタ―上で調べてみると、熊本城の石垣が壊れた画像が、それぞれ全く別のアングルでいくつもあがっていました。それで僕は「ああ、本当なんだ」と思いました。
デマを流したい人は、そこまで手間をかけないので、例えば10人がデマを流そうと思って、10人が全く別々の画像を使う、なんてことはほとんどないです。
それぞれ別の視点で、同じ情報に関して語られていることで、その情報の確度があがるわけです。別の視点、これめっちゃ大事です。デマを皆が一様に語ってたら信憑性あがるのか、って話なので。
「いやいや、救助ツイートとかはどうするの!その場にいる一人しかその情報を知らない可能性があるじゃん!!」
そこまでくると、もう自分で信じるか否かを決めるしかありません。
僕はできる限り信頼できる情報を集める方法、確認する方法を書きましたが、それを信じるかどうかは、最終的に自身で決めるしかありません(政府アカウントすら信用できない、という方ももしかしたらいるかもしれませんし)。あなたの心に聞いて下さい。
地震雲とか地震予知ツイートも上がっていましたが、それも自分で信じるかどうか決めるしかありません。まあ僕はそこいらは科学的根拠がないのであまり信じていませんが…。
いかがでしたでしょうか。
確かにSNSが広がって、情報はすぐに手元に届くようになりました。
しかし、それを発信しているのは、あくまでもただの一般人である可能性があるということ、受け身なだけでは危険だということを、忘れないでください。
めんどくせー!こんなことしなきゃいけないのかよ!
そう思った人もいるでしょう。けれども、ウソの情報をつかまされたら、その手間以上の損害が出ることだってあり得ます。
普段から、ネット上の情報の分別を行う癖をつけておきましょう。
おわりです。読んでいただきありがとうございました。